シンポジウム「首都圏の災害史研究の現在」(第109回例会)開催の御案内

首都圏形成史研究会では、下記のとおりシンポジウム(研究例会)を開催いたします。
会員外の方も参加できます。多くの方のご参加をお待ちしております。


首都圏形成史研究会 第109回例会
シンポジウム 首都圏の災害史研究の現在

〔日時〕2018年9月8日(土) 13:30~17:00
〔会場〕神田外語学院本館7階講堂(東京都千代田区内神田2-13-13)
〔主催〕首都圏形成史研究会
〔共催〕公益財団法人土木学会土木史研究委員会 岩井田家資料研究会
〔後援〕神田外語大学日本研究所

・報告① 首都圏災害史研究会・土田宏成(神田外語大学)
    「自治体史にみる首都圏の災害史
     -「首都圏災害史年表」作成の中間報告を兼ねて-」
・報告② 谷口裕信(皇學館大学)・濱千代早由美(帝塚山大学)
    「利根川・渡良瀬川合流地域の自然災害
     -旧伊勢御師岩井田家宛の書簡から-」
・報告③ 土井祥子(東京大学大学院工学系研究科)
    「近代土木史としての帝都復興事業」

・コメント 鈴木淳(東京大学)
      諸井孝文(株式会社 開発設計コンサルタント)

・討論・質疑応答 司会 吉田律人(横浜開港資料館)


【シンポジウム 首都圏の災害史研究の現在趣旨】
 本シンポジウムは、主に近現代において首都圏で発生した災害の歴史について、研究の現状がどのようになっているのかを報告し、今後の課題や分析視角を考えるものである。首都圏の歴史的な災害として、真っ先に挙げられるのは、いまから 95 年前の 1923 年に東京・横浜を中心に 10 万 5 千余の死者・不明者を出した関東大震災である。
 しかし、大規模な被害が生じるのは震災だけではない。木造家屋が密集していた市街地では、風などの天候条件によって火災はしばしば大火となった。首都圏が広がる関東平野には、利根川、荒川、多摩川などが流れ水害も繰り返し発生した。山間部では土砂災害、海岸部では台風などによる高潮災害もあった。
 首都圏に限らないが、日本では多様な災害の発生可能性があり特定の災害に注目するのでは不十分である。そこで、首都圏形成史研究会では、小研究会「首都圏災害史研究会」を組織し、首都圏の災害の歴史に関するデータの収集・整理に着手した。都県・市区町村などが地域の歴史を編さんした図書(自治体史)などをもとに「首都圏災害史年表」を作成している。今回は、その中間報告として首都圏各地域の災害の特徴について報告する。伊勢神宮に関する研究者からは、伊勢御師の家に残された史料から読み取れる地域の災害という、ユニークな視角からの報告がある。
 土木学会土木史研究委員会では、最近、土木史の教材である『図説 近代日本土木史』(鹿島出版会)を刊行した。同書で「災害からの復興 帝都復興事業」の章を担当した研究者が、土木史の観点からみた帝都復興事業について報告する。
 これらの報告をもとに討論をおこない、首都圏地域の多様な災害に関心を払いながら、2023 年の関東大震災 100 周年に向けた課題を示したい。