首都圏史叢書8
土田宏成・吉田律人・西村 健 編『関東大水害-忘れられた1910年の大災害』日本経済評論社、2023年
定価:6,270 円
判型:A5判
頁:320頁
刊行:2023年2月
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内容紹介
明治末の日本を襲った大洪水はどのような被害を発生させ、人々はどのように対応したか。その後の災害対策への影響と教訓は何か。首都東京とその周辺を中心に多面的に考察する。
目次
序 章 関東大水害の概要 土田宏成
第1部 東京の関東大水害
第1章 関東大水害時の罹災者救護活動:東京府・市の活動を中心に 西村 健
第2章 関東大水害と軍隊:海軍の救護活動を中心に 吉田律人
第3章 水害常襲地帯の明治:荒川右岸無堤防地帯と関東大水害 鈴木智行
第4章 南足立郡における水害と荒川放水路の建設 佐藤貴浩
第2部 被災各県の諸相
第5章 利根川・渡良瀬川合流地域(北埼玉郡)の被災情報:旧伊勢御師宛書簡を手がかりに 谷口裕信
第6章 関東大水害時の鉄道被害と復旧:山梨県域を中心に 高野宏峰
第7章 関東大水害と『横浜貿易新報』:災害報道の分析を中心に 吉田律人
第8章 地域における関東大水害の記憶:茨城県を事例に 宮間純一
第3部 災害史研究の広がり
第9章 罹災者救助思想の変容:戦前日本の官製国民運動にみる災害と自治 伊藤陽平
第10章 近代日本の「災害外交」の展開:二〇世紀初頭を中心に 土田宏成
第11章 災害に関する共時的研究:「災害エスノグラフィー」と歴史 濱千代早由美
終 章 本書の成果と災害史研究の展望 吉田律人